|
|
我々交野青山支部は交野小学校の体育館をお借りして稽古をしております。今卒業式を終えたところで、舞台の上に「繋」と書いた大きな看板が吊られております。交野小学校以外の生徒には、なかなか難しくて読めないと思います。「繋」は交野小学校の子供たちが目標にしている「ことば」なのです。従って交野小学校の生徒はすぐに読めました「つながり」と読むのです。意味は、人はお互いのつながりをもって生きていくのです、そしてそのつながりを持つことが、人として大切なことと認識してほしい、の意味だと思いました。
私は以前「師範のつぶやき」で「人と人のかかわりあいを大切にしよう」でも述べましたが、交野小学校の「繋」と大変似ている点があります。再度述べてみたいと思います。
勉強がいくら出来ても、人と人のつながりがない人は、お互いの人間関係が上手くいきません。学校が終ればクラブよりも塾に行き、帰れば部屋でテレビゲームをする。友達が少なく遊ぶ事も少ない、戸外で身体を使って遊ぶ事も少ない、両親ともあんまり話をしない。これでは立派なつながりを持った人間は育ちません、即ち、良い人間関係を育み、人との協調が出来る、人のために尽くす事が出来る人、人の痛みを感じ思いやりを持った子、などは育たないと思います。
私は今の子供達には特に次の様なことが必要ではないかと思っています。多くのことに興味を持ち、幅広い友達、後輩、先輩との付き合いの中で、挫折もし、失敗もし反省する、怒り、悲しみ、又あるときはすごく幸せを実感して感動する、即ち、人と人とのかかわりを大切にして色々な体験をし経験を積んでいく、こんな事が今の子供達に必要ではないでしょうか。
私達の道場には今次の様なことがおこっています、たいした事ではありませんが、人とのかかわりを深めていく中で少しは役立っているのではと感じています。我々の道場では形の団体戦を重視しています、黄色帯以上は全員団体戦のチームに編成されます。そこでは最初の練習の過程で必ずもめごとが発生します。団体形はみんなの演武がそろう事が大切です、自分中心でやっていた子は大変です。特に低学年では、泣きながらケンカに発展する事があります。しかしながら道場内ではわがままは通用しません、チームのリーダーになる子はチームをまとめるために特に苦労をします。数ヶ月たつと、チームは成長して尚且つ個人の力も付いていきます。私の指導力不足は積極性の出たチームの力で本当に助かっています。
次に我々の道場は学校のような学年別ではなく、幼稚園から中学生まで一貫した指導をしています。したがって幼稚園と中学生が一緒に基本技について練習する事など当然のように行っています。人と人とのかかわり合いを大切にする中で、我々道場の黒帯を締めている子供達は立派な指導者としての役割を果してもらっています。年下の道場生の指導はもちろん(特に幼稚園の指導は大変)、学校では上級生の子でも空手の指導は立派にしてくれます。黒帯の子は学校では年下でも、道場では先輩なのです。後輩を指導する事で指導のむつかしさを体験するとともに、教えながら自分の技を見直し、成長していくと考えています。教えられる子もいずれは教える側になり、そのとき先輩に対してより強く感謝の気持ちを持つようになります。教え教えられる関係を通して、お互いの信頼と愛情が盛り上がり、人とのかかわり合い(繋)をより深めてくれる事を期待しています。
|
|